葬送儀礼所感その12

惟みれば、人というのは
孤独のうちに生まれて、孤独のうちに死ぬ、
孤独のうちに去り、孤独のうちに来る。
「独生独死独去独来」…仏説無量寿経

愛する家族や親族、知友にどれほど恵まれた人でも、
死が訪れた時、それはその人独りだけのもので、
独りだけのものであるがゆえに、崇高である。

人はどれだけ生きたか、ではなく、
どのように生きたか、が本質であり、
どのような価値のある人生を歩んだのか、
その人の体験価値が人生の終わりを支える。

明日死ぬとわかっていても、
どのように素晴らしい人生を生きてきたのか、
と自分に問い合わせながらその時を迎えるのだ。