以前、当寺に霊感商法で買わされたという仏像のお引き取り依頼がありました。
そのときは、このご時世に未だそんなことしている宗教者がいるのか!?と驚きましたが、最近の宗教団体のニュースなどから、今もまことしやかに、そのような憂慮すべきことが起こっていることに、同じ宗教者として腹立たしく思います。
思えば「葬儀のお布施を100万円支払った」とか「戒名を授けてもらうのに80万円かかった」また「お墓を終うのに200万円請求された」などの既存仏教の寺に関する話を耳にしたこともありますが、宗教に関することが、その人に苦しみを与えているとすれば、既存仏教寺院であれ新興宗教であれ、これは宗教ではありません。〝宗教〟を隠れ蓑にし〝信仰〟につけ込んだ非道な行為です。
宗教の基本は〝救い〟です。誰しもが救われなければなりません。
西宮有馬坊でも、改めてこの基本に立ち返り、皆様方の安穏のために尽力しなければならないと心を強くしている次第です。