ミナト神戸の宗教とコミニティー

関西学院大学キリスト教と文化研究センター「ミナト神戸の宗教とコミニティー」のじぎく文庫

来たる『WCRP平和と和解のためのファシリテーター養成セミナー』
第1回神戸開催に参加するため予習します

以下、本書より

多様な宗教の共存
神戸市、わけても中央区の人口12万7506人(2011年)の内、外国人が94カ国1万2192人居住している。しかも彼らはそれぞれ固有の宗教に生きており、そして各宗教が中央区という小さな空間に100年以上も長きにわたって共存してきている。このような小さな地域に、「ミナト神戸」成立以前の神道の生田神社及び北野神社、仏教モダン寺、そして「ミナト神戸」成立以降におけるキリスト教のカトリック、正教会、聖公会、プロテスタントの各教派、ユダヤ教のシナゴーグ、イスラームの神戸モスク、関帝廊、ジャイナ教、シク教、ヒンドゥーなどの多様な宗教とコミニティーが平和的に共存してきた歴史は、国内において例を見ないのである。そればかりか、国際的に見てもこのような小さな地域において多様な宗教が共存してきたことは稀有な現象とも言えるであろう。その意味で、9・11以降の世界の状況の中で、ミナト神戸の宗教多元的・文化多元的状況は重要な意義をもっていると言わなければならない。

白か黒か

私が今直面している問題は白か黒かの二極のみで戦っているということ。
しかし現実は白と黒の間のグレーが支配している。
完璧な真白って社会生活で成り立つだろうか。

政治や芸能界、ワイドショーで繰り広げられる時事の論争も、白か黒か、善か悪かの二極のみでハッキリさせようと懸命にしている。そういった白か黒論が世の中の主たる論調になり、私たちの身近な世界にも「不寛容社会」や「ゼロリスク社会」「権利主義」となって影響を及ぼしていないだろうか。
赦しのない世の中で本当に良いのか。
『清濁併せ呑む』
日本人の健気な気質を忘れたくはない。

【医学博士 藤川晃成先生からのコメント】
結局私たちは真実を見たといってもそれは複雑な真実の一端を見たと思っているだけで、本当に見れたのかどうか? そしてどこから見ても真実の全体を正しくつかめたのかどうかというとそれは疑問です。結局人間社会はその大半をグレーの中で互いを尊重し?・排除しないように生きるしかないようにも感じています。立場、視点、経験、時代によって人間の規定する真実像も変貌・変化しますね。黒沢明の映画「羅生門」や金子みすず詩{大漁}はとても示唆に富んでいますね。

雪駄

檀信徒さまが、渡したいものが有ると来寺。
ありがたくて思わず泣いてしまった。
私のここ一番愛用の雪駄が古いのを見て注文をしてくださっていたとのこと。
こんな愚僧でありながら支えてくださる檀信徒がいる。
昨夜からの足の痛みも、この頂き物も、阿弥陀さまが、
私に思い直すようにお導きくださったに違いない
不思議と足の痛みも治まった。
このご縁に心から感謝を申し上げる。  合掌