日付が変わって寝静まる時間に〝お寺の介護はいにこぽんのいえ〟から緊急搬送の報告が入り、施設長としての私も自宅から高速道路で施設に向かう。
搬送先の病院で検査を行った結果、明け方に施設へ戻ることができた。
やれやれと胸をなでおろすも束の間、こんどは、夜勤職員が2名同時に退職を願い出た。
おそらく、この時点の私は、自律神経も交感神経メーターがレッドゾーンを振り切り、呼吸も荒く、心拍数も上がり、血圧もたぶん200近くあり、そのおかげで、慢性的な顔の発疹も活況づいて、餓鬼畜生の面だったにちがいない。トホホ。
『ただまさに、やわらかなる容顔(ようがん)をもて、一切にむかうべし』
これは、曹洞宗の道元禅師の 著書「正法眼蔵」で記された おことばで、「どのような状況でも身も心もただ一心に穏やかで和やかな態度で接しよ」という意味。
何事があっても、この意をもって動じない人間力を養わなければ、人様から信を得る僧侶にはなれない。
肝に命ぜよ! 反省!